ガイアノーツから30周年を迎えた「装甲騎兵ボトムズ」用のカラーが発売となります。このカラーシリーズはサンライズの協力によって、テレビの設定資料からセル画の色を忠実に再現した色です。

通常アニメの作品が模型化された場合、塗料は模型用に調色されます。しかし今回発売するボトムズカラーシリーズは、テレビのブラウン菅から流れていた映像をそのまま模型で再現することを前提に企画しました。

アニメの色を再現していますので、この種の塗料としては異例の光沢の塗料です。アニメのセル画のように仕上げるのか、つや消し具合を調整して汚しを入れるのか、全てはモデラーに任せる提案型の塗料です。









ウェーブ社のスコープドッグに塗装した塗装例です。
左が塗料をそのまま塗装した光沢仕上げ、右がフラットクリアーでつや消しに仕上げた作例です。





ボトムズカラーをもとに自分なりにアレンジを加えて塗装をしています。
すべて同じ色で塗装するのではなく部分的に色味を変えることによって単調な色調にも変化を付けることができます。
また、基本色に青と暗緑色を混ぜたのは彩度を上げながらダークな印象にすることでができ、AFV的に言うと、ロシア戦車のような深みのある色に仕上げたかったからです。

このように専用色のよいところは、そのものズバリの色であることはもちろんのですが、調色用のベースとしても重宝することです。
スコープドッグで言えば、2色の緑がメインカラーになっていますが、これを既存の塗料を使って再現しようとなると結構大変です。
明るさや彩度、とくにこの濃い緑色と薄い緑色を並べた時のバランス感などは一朝一夕で再現するのは難しいでしょう。

その点でこの専用色を使えば、それらがすべて整った状態から入ることができ「ここから模型的にどう調色すれば栄えるか」ということに専念することができるので、私のような他ジャンルのモデラーでも安心してスコープドッグにチャレンジすることができるでしょう。


埼玉県出身。
『月刊モデルグラフィックス』『月刊アーマーモデリング』『隔月刊スケールアヴィエーション』誌を中心に活動中。
現用車両を得意とし、特にイスラエル軍、ロシア軍車両が大好物。
模型サークル「クロスロード」所属。

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