最初にMGパールを発売した2000年頃は、まだ模型流通で供給されるパール系色材はとても限られていました。

そんな状況の中、自分の希望するグレードの顔料を入手するため仕方なく、業者向け流通から個人では一生使いきれない量で購入してしまった業務用パール、こいつを思いがけない展開で小分け販売する事になったのが最初のMGパールだったわけです。

それ以来FG、HG、CC、VG等牛歩のペースで品種を増やすうちに、いつの間にか各社からも様々なパール系色材が販売されるようになってきました。 ユーザーとしては選択肢が増えるのは喜ばしい状況ですが、一方で急速な製品の多様化にユーザーの理解が追いついてない状況があるようにも見受けられます。

この度、ガイアノーツ様のご好意と全面協力により、パール色材についての解説っぽい記事を掲載するスペースをご提供戴ける事になりました。

題名はこれまでの個人サイト名「模型新思想大系」、そして残念ながら短命に終わった模型MOOK「HJ＋」誌掲載の連載記事「模型世間噺大系」の流れを受け継いだだけの物ですからこれまで通り特に大系などあるわけもなく、その時その時で思いついた内容を書いています。

「無駄噺」としたのは、まぁ何を書いても無駄話ばかりになってしまうのが常だからですが、紙面に限りのある雑誌掲載記事だと編集さんから「ここは無駄だから」と真っ先に削られてしまいがちだけれど、実のところは一番重要である筈の基礎的、原理的な説明や細かい各論の部分などを中心に書いていければ、と云う意図も少しだけあります。