通常半光沢からつや消しの塗料で塗装されると思いますので、光沢のある作例は今までにない新鮮さがあります。アニメの世界観を尊重するために、ターレットレンズなど金属感のあるパーツもセル画のようにソリッドカラーで塗装しています。エッジの効いたメカ物のかっこ良さが引き立つ仕上げです。
今回のボトムズカラーを塗装した後にフラットクリアーを吹いてつや消しにした仕上げです。ほとんどの方がこのようにつや消しに仕上げられると思います。模型映えして重量感のある仕上がりになります。つや消し具合などを少し変えるだけで印象はかなり違ってきますので、お好みで調整して下さい。
ボトムズカラーをもとに自分なりにアレンジを加えて塗装をしています。
すべて同じ色で塗装するのではなく部分的に色味を変えることによって単調な色調にも変化を付けることができます。
また、基本色に青と暗緑色を混ぜたのは彩度を上げながらダークな印象にすることでができ、AFV的に言うと、ロシア戦車のような深みのある色に仕上げたかったからです。
このように専用色のよいところは、そのものズバリの色であることはもちろんのですが、調色用のベースとしても重宝することです。
スコープドッグで言えば、2色の緑がメインカラーになっていますが、これを既存の塗料を使って再現しようとなると結構大変です。
明るさや彩度、とくにこの濃い緑色と薄い緑色を並べた時のバランス感などは一朝一夕で再現するのは難しいでしょう。
その点でこの専用色を使えば、それらがすべて整った状態から入ることができ「ここから模型的にどう調色すれば栄えるか」ということに専念することができるので、私のような他ジャンルのモデラーでも安心してスコープドッグにチャレンジすることができるでしょう。
埼玉県出身。
『月刊モデルグラフィックス』『月刊アーマーモデリング』『隔月刊スケールアヴィエーション』誌を中心に活動中。
現用車両を得意とし、特にイスラエル軍、ロシア軍車両が大好物。
模型サークル「クロスロード」所属。